wolfCLU 0.1.9をリリースしました。
組み込みTLSライブラリwolfSSLと組み合わせて使用できるコマンドラインユーティリティwolfCLUは、様々な鍵・証明書の生成や、証明書を人間が読める形式にパースするような管理タスクなどに使用できます。
今回のリリースには、次のようなアップデートを含んでいます。
PKCS #8 と Base64 サポートの追加 (PR #178)
一般的なエンコードや変換を、コマンドラインで直接実行しやすくなりました。PEM/DER形式のファイル操作を含むワークフローがさらにスムーズになります。詳しくはこちらの記事もご覧ください。
KEM関連マクロ定義の修正 (PR #177)
この修正により、ポスト量子暗号モードとハイブリッド TLS 鍵交換シナリオを扱う際の適切な構成と使用が保証されます。
この修正は、日本のインターンシップメンバーが実施したものです。インターンシップについてはこちらをご覧ください。
FIPS環境への対応強化 (PR #183)
FIPS認証環境で作業する場合にも有効に活用できるように、wolfCLUもFIPS 140-3の規制に沿うよう調整しています。wolfSSLがFIPSビルドされている場合、DESの削除に対応したり、wolfCLUがそれを検知してFIPSモードであることを明示的に出力したりするようにしました。併せて、テストコードも修正しています。
これらの変更は、検証作業中における運用状態の明確化と監査可能性のサポートに役立ちます。
GPLバージョンの変更 (PR #184)
非商用利用向けのオープンソース版において、適用ライセンスをGPLv2からGPLv3に更新しました。
ご質問がございましたら、ぜひ info@wolfssl.jp までお問い合わせください。