wolfSSLはASCON軽量化暗号の採用準備が整っています

ASCONについてご存じでしょうか?ASCONは軽量な暗号アルゴリズムファミリーの名前です。さかのぼること2014年にいくつかの研究機関、企業からなる暗号研究グループによって開発されたのがASCONです。

米国National Institute of Standards and Technology (NIST)は2018年にリソース制限の大きいIoT機器向けの軽量な暗号アルゴリズムを広く募集しました。それから、幾度かの審査を経て、10の最終候補まで絞り込みがおこなわれ、今年の初めにNISTはASCONを勝者として選出しました。選出理由として”軽量暗号化が必要なほとんどのユースケースの要求を満たしている”と述べています。詳細についてはNISTニュースアップデートをご覧ください。

wolfSSLはこの標準が確定次第、その暗号スイートを実際に稼働できるように初期プロトタイプをテストしてきました。

すべての、本格的な商用品質の暗号化ソフトウエアと同様に、ASCONの実装は完全にオープンソースです。各著者候補者はリリースに署名を済ませています。

ASCONスイートには以下のアルゴリズムが含まれています:

  • crypto_aead/ascon128v12: Ascon-128
  • crypto_aead/ascon128av12: Ascon-128a
  • crypto_aead/ascon80pqv12: Ascon-80pq
  • crypto_hash/asconhashv12: Ascon-Hash
  • crypto_hash/asconhashav12: Ascon-Hasha
  • crypto_hash/asconxofv12: Ascon-Xof
  • crypto_hash/asconxofav12: Ascon-Xofa
  • crypto_auth/asconmacv12: Ascon-Mac
  • crypto_auth/asconprfv12: Ascon-Prf
  • crypto_auth/asconprfsv12: Ascon-PrfShort

実装の詳細については、https://ascon.iaik.tugraz.at/files/asconv12-nist.pdf を参照してください。

新しい軽量暗号に対する要件の 1 つは、ハードウェアで簡単に実装できることです。 ハードウェア実装者にとって特に興味深いのは、RTL VHDL ソース コードです。

特に組み込み開発者は、メモリと計算リソースが限られた小型デバイスで使用する目的で特別に設計されたこれらの新しいアルゴリズムに強く興味をひかれるはずです。

もし、組み込み開発者でASCONに興味をお持ちならばwolfSSLにご連絡ください。

原文:https://www.wolfssl.com/wolfssl-embraces-ascon-lightweight-cryptography/