wolfSSL 5.8.4をリリースしました

wolfSSL 5.8.4では、GPLv3例外リストの追加を含むいくつかの更新を行いました。これにより、wolfSSLにリンクする特定のGPLv3ライセンスコードベースは、引き続きGPLv2の下でwolfSSLを利用できます。

現在の GPLv3 例外対象ソフトウェアリスト

  • MariaDBサーバ
  • MariaDBクライアントライブラリ  
  • OpenVPN-NL  
  • Fetchmail  
  • OpenVPN  

セキュリティ修正  

本リリースには、TLS 1.2、TLS 1.3、X25519、XChaCha20-Poly1305、PSK 処理に関する複数の修正が含まれています。主な修正点は以下のとおりです。

  • XtensaベースのESP32デバイスに特有の、X25519におけるタイミングサイドチャネル問題に対処しました。Xtensa向けには、省メモリ版X25519実装がデフォルトになりました。  
  • 悪意のあるClientHelloメッセージにおいてKeyShareEntryが繰り返されることによる、TLS 1.3 サーバー側の中程度のDoSリスクに対処しました。 
  • TLS 1.3における複数のダウングレード関連問題(PFSダウングレード、署名アルゴリズムのダウングレード、重複拡張の解析)に対処しました。  
  • TLS 1.2の証明書ダイジェスト処理におけるメモリリークリスクに対処しました。 
  • XChaCha20-Poly1305の復号時の境界チェックを修正し、PSKバインダー検証における定数時間処理を改善しました。  

Adrian Cinal氏、POSTECHのJaehun Lee氏およびKyungmin Bae氏、Aisle ResearchのLuigino Camastra氏、ならびに貢献いただいたすべての研究者の方々に感謝します。

新機能  

本リリースでは、いくつかの重要な改善と機能追加を行いました。

  • ML-KEM / ML-DSA
    新しいAPIの追加、PKCS8のシード/インポート対応、鍵管理の改善。  
  • FreeBSDカーネルモジュール
    FreeBSDカーネル内でのwolfCrypt初期対応。  
  • PKCS7/CMS
    デコード機能の拡張、追加コールバック、より柔軟なビルド構成。  
  • Rustラッパーの強化
    対応アルゴリズムの拡充、heap/dev_idのオプション対応、Cビルドオプションに基づく条件付きコンパイル。  
  • ハードウェアプラットフォームポーティングの更新
    STM32U5のSAES対応など、STM32およびPSoC6に関する改善。  
  • より小さなcURLリンクビルド向けの、新たな –enable-curl=tinyオプション

改善および最適化  

主な改善点は以下のとおりです。

  • TLS 1.3/1.2、libssh2、Arduino、ESP-IDF、ナイトリーワークフローにおける、より広範で一貫性のあるテスト。  
  • ドキュメントの更新、暗号コールバック対応の拡張、AES/ハードウェアオフロード機能の改善。  
  • ESP32、Renesas FSP/RA、SGX ビルドの強化。  
  • Autotools、CMake、Appleプラットフォーム、Debianパッケージングにおけるビルドシステムの改善。  
  • RISC-VおよびPPC32 向けアセンブリ解析支援機能とベンチマークの更新。

バグ修正

主な修正内容は以下のとおりです。

  • Ed25519生公開鍵インポートに関するC#ラッパーの修正。  
  • スニファの安定性改善、X.509のパス長および証明書チェーンの改善。  
  • DTLSの順序制御、クッキー処理、リプレイ防止機能の更新。  
  • カーネルモード、FIPS、PIE関連のビルド修正。  
  • ML-KEM / ML-DSAの正確性および安全性に関する修正。  
  • 各種静的解析対応、警告整理、メモリ管理、未定義動作に関する修正。

変更点の詳細については、wolfSSLに同梱されている ChangeLog.md をご確認ください。
最新リリースのダウンロードはダウンロードページから行えます。
ご質問やお問い合わせは info@wolfssl.jpまでお寄せください。

原文:https://www.wolfssl.com/wolfssl-5-8-4-now-available/