昨今、VPN展開の容易さと効率の良さからWireGuardが人気を博しています。しかし、高度なセキュリティレベルを要求される環境では、FIPS 140-3やCMMC 2.0などの厳格な基準に準拠するソリューションが必要です。これらの基準は、セキュアな暗号実装を必須とする米国政府機関や防衛、医療といった業界において、非常に重要なコンプライアンス要件として設定されています。しかし、WireGuardのデフォルト暗号実装は非常にセキュアでありながら、FIPS認証は受けていません。
そこで力を発揮するのが、暗号エンジンwolfCryptです。wolfCryptは製品組み込み向けに開発された軽量かつ高速な暗号エンジンで、FIPS 140-3認証を提供しています。WireGuardの展開にFIPSコンプライアンスを求めるユーザーにとって、まさに理想的なパートナーとなります。
wolfCrypt FIPSは、WireGuardのCおよびGo実装の両方とシームレスに統合し、開発者に好みの言語実装を選択する柔軟性を提供します。なお、WireGuardのCバージョンを使用している場合、wolfCryptはwolfSSLカーネルモジュールを介してカーネル空間でも直接使用できます。
WireGuardにwolfCryptを統合することで、ユーザーはFIPS準拠のセキュアで使いやすいVPNソリューションにアクセスできます。WireGuardのパフォーマンスにwolfCryptの認定暗号処理を組み合わせても、速度やセキュリティを犠牲にすることはありません。wolfCryptの高度にハードウェアアクセラレーションを活用した実装により、むしろWireGuardをより高速に動作させられるかもしれません。非常に小さなフットプリントで動作するwolfCryptは、IoTデバイス、組み込みシステム、エッジコンピューティングデバイスのような制約のある環境での展開に最適です。パフォーマンスを阻害することなく、堅牢で認定されたセキュリティレイヤーを得ることができます。
wolfCrypt FIPSを使用したWireGuardにご興味がおありでしたら、ぜひ info@wolfssl.jp までお問い合わせください。